小野田寛郎さん、仲代達矢さん

昨日、一昨日のテレビでお二人が取り上げられていて、興味深く拝見した。

小野田さんは、横井さんの後で見つかったが、中国戦線に長く出征していた父は、テレビで小野田さんの姿をみて、『やっぱり将校は違うな』と感心していた。背筋がピンと伸び毅然としていて、風格があって、高校生だった当時の自分も昔のエリート軍人とはこんな人だったんだと思った。
51歳で帰国され、その後、ブラジルで牧場を開き、91歳で天寿を全うされた人生にあらためて感服した。

仲代さんは、もちろん映画等で昔から観てたが、NHKファミリーヒストリーで、波乱万丈な人生を知り、少し以外だった。母方の祖父はスパイ容疑で清国で銃殺されたとか、母親が生活のため勤め先の弁護士の妾になったとか、赤裸々に語っておられた。小学校の同級生に山本五十六連合艦隊指令長官や阿南大将の子息がいたようだ、
山本長官の国葬には沿道から見送ったとの話しがあって、そのときのニュースフィルムも流れていたが、白黒の画面から感じられる神道的な鎮魂の匂い、沿道の人々の青白い顔、厳かな中に垣間見る無力感が強烈だった。
苦難の時代だった。